二人関係と三人関係。

二人関係と三人関係。

写真は午前中の児童発達のお部屋の様子です。比較的1対1で対応できている時間が多く、お昼にかけて徐々に子どもたちが増えていきます。


さて、子どもの精神発達を考えていく時に、対人関係論において、「二人関係から三人関係への発達」という理論的枠組みがあります。

乳児期から幼児期にかけて、子どもの精神発達は、愛着を感じる事ができる大人との一対一の関係に支えられています。この関係を「二人関係」と呼び、関係の中心にはいつも自分がいるという点が特徴です。
幼児期半ばを過ぎると、お父さんとお母さんの関係、お母さんと妹の関係というように、一対一ではない、三人以上からなる対人関係(「三人関係」)にも気づくようになります。つまり、必ずしも自分が中心ではない、相手には相手の関係や立場、視点があるということに気づいていくことによって、子どもの社会性が発達していきます。
人と関わる力の弱さを抱えている子どもたちは、幼稚園や保育園に入園した段階で、集団参加できず難しいケースになっていくことがありますが、これは言い換えれば、「二人関係」の世界をまだクリアできておらず、「三人関係」の世界に入れていないことを示しています。


子どもたちが求めていることは、無理のある集団参加や集団行動をさせる以前に、まずは担当する職員との一対一での交流から、十分に共感的な対人関係を体験し、二人関係の世界を根づかせていくことにあります。

例えば、こぱんの児童発達の部屋で行われているボール遊び。職員との一対一での関係の中で、ボールのやりとり遊びを通して、他者と意思疎通を図ること学んだり、物の貸し借りの感覚を学んでいきます。

このようにして、二人関係の世界での様々な学びが土台となり、信頼できる大人が寄り添う形で、少しずつ集団の様子にも目を向けて(つまり三人関係の世界にも目を向けて)、集団参加に足を踏み入れることができるようになっていきます。

こぱんでの午前中の児童発達は、比較的小集団で運営しています。職員との安心できる関係性の中で、一対一での交流を中心据え、少しずつ他の子や他の職員の状況にも気づきを向けていける環境。

人と関わることや、集団参加を学んでいきたい子どもにとっては、ちょうど良い環境になっているのはないかと感じています。